信越化学工業は創立100周年を迎えました信越化学工業は創立100周年を迎えました
第6章

困難を乗り越え、次の100年へ

積極的に進めた国際展開

2006-2026

この章で知れること

  • 東日本大震災やコロナ禍などの危機を乗り越えた信越化学の姿
  • シンテックでのエチレンの生産開始、56年ぶりの国内工場建設など新たな取り組み
  • 連結売上高2兆円、連結経常利益5千億円の達成

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積極的に進めた国際展開

2012/1/9

Chemical & Engineering Newsの2011年Company of the yearを受賞

C&EN誌に掲載された白河工場の被災状況

  1. (概要)Chemical & Engineering News(C&EN)誌が選定する2011年「Company of the Year」に当社が選ばれた。同企画は、その1年間で著しい変革を成し遂げた企業や抜群の業績を挙げた化学会社を表彰するもので、2007年に創始され、それまでダウ・ケミカルやBASFなどの世界的に著名な企業が受賞してきた。当社の受賞の理由は、東日本大震災という大災害の後に、他の模範となるような不屈の忍耐力を発揮し、迅速かつ誠意ある対応で原状への復帰を遂げたこと。特に、金川会長のリーダーシップと、白河工場や鹿島工場の従業員が取った行動が高く評価された。世界の化学メーカーの中から当社が選ばれたことは大きな栄誉であり、当社の強靭な企業体質と危機対応力が国際的に認められたといえる。

2012/1/16

ブラジルにシンエツ ド ブラジル ヘプレゼンタソン デ プロヅトス キミコス社を設立

ブラジルにシンエツドブラジルを設立

  1. (概要)当社はブラジルのサンパウロ市中心街に現地法人「シンエツ ド ブラジル ヘプレゼンタソン デ プロヅトス キミコス LTDA.」を設立した。新会社はシリコーンとセルロース製品の拡販を目的とし、ブラジル国内だけでなく中南米地域の市場も担当し、潜在顧客の開拓と高付加価値製品の積極的な販売を推進した。このため、信越グループ各社と連携を密にし、3年後にはブラジル市場で売上トップの企業になることを目標に掲げた。

2012/1/24

ベトナムにシンエツ エレクトロニクス マテリアルズ ベトナム社とシンエツ マグネティック マテリアルズ ベトナム社を設立

  1. (概要)「シンエツ エレクトロニクス マテリアルズ ベトナム」は高輝度LEDパッケージ材料の生産を目的として首都ハノイの近郊に設立され、LED用封止材やリフレクターの製造を行った。また、「シンエツ マグネティック マテリアルズ ベトナム」はレア・アースマグネットの主原料であるレア・アースの分離精製を目的として、北部最大の港湾都市ハイフォンに設立され、マグネット製造過程で発生する切削屑を輸入してレア・アースを抽出し、マグネット原料として再利用する工場として稼働した。この2社の開設は、当社のベトナムへの初の投資であり、ベトナムでの有機材料とレア・アース分野での生産基盤の確立を目指した。

2012/2/15

ガス透過性を大幅に低減した低屈折率シリコーン封止材料を開発

  1. (概要)当社は、高輝度LEDパッケージ用のシリコーン封止材料として、ガス透過性を大幅に低減した低屈折率タイプの新製品「KER-7000シリーズ」を開発した。これは、主に照明用LED向けに設計され、サンプル出荷を開始した。 従来のシリコーン封止材料はガス透過性が高く、酸素などの気体が透過することでLEDの周辺部材に酸化や硫化が発生し、輝度の低下を招く問題があった。新製品はこの問題を解決し、低屈折率(RI=1.38)を実現して、耐熱性や耐光性も維持することで、LEDの信頼性と耐久性を飛躍的に向上させた。当社はこの技術を基盤に、世界一のLED向け材料事業の拡大を目指し、さらに最先端技術の追求と市場ニーズに応じた製品開発を推進した。

2012/3/22

中国福建省に(マグネット用合金を製造する)信越(長汀)科技有限公司を設立

  1. (概要) 当社は、レア・アース磁石の中間原料となるマグネット用合金の安定供給体制を強化するため、中国福建省に新会社「信越(長汀)科技有限公司」を設立した。これは、レア・アース調達の多角化を図る戦略の一環であり、調達の制限の影響を受けない原料の現地生産体制の確立を目指したものである。新会社は信越化学の100%出資による完全子会社として設立された。
     新会社は、福建省龍岩市長汀県の福建龍岩稀土工業園に位置し、資本金は15億円。ネオジム(Nd)磁石の中間原料であるNd-Fe-B合金の製造に特化した工場として設立された。生産能力は年間3,000トンのマグネット用合金を製造可能であり、計画を前倒しして. 2012年9月に生産を開始。福建省の内陸部に位置するこの工場は、レア・アース磁石用合金の現地生産により、レア・アース磁石の原料の安定調達に寄与した。操業開始後は、現地社員が安全と合理化に取り組みながら、安定した生産体制を維持し、当社の海外供給網の重要な拠点となった。

2012/5/22

森俊三社長、塩ビ工業・環境協会会長に就任

森社長、塩ビ工業環境協会会長に就任

  1. (概要) 2012年5月22日に開催された塩ビ工業・環境協会(VEC)の第15回通常総会において、当社の森俊三社長が同協会の会長に選出された。これは、同協会に参加する塩化ビニル樹脂および塩ビモノマーの主要メーカー9社の合意によるものであり、塩ビ業界の発展と環境問題への対応を推進するための重要な役割を担うこととなった。 総会後、経済産業省をはじめとする関係行政機関の代表者、塩ビ業界関係者、報道関係者約100名が出席した懇親会の席上、森社長は就任の挨拶を行い、新役員と協力し、塩ビ産業の持続的な成長と環境保全の両立を目指す姿勢を示すとともに、歴代の会長に恥じないよう責任を持って職務にあたり、塩ビ産業のさらなる発展に微力を尽くすと語った。
    ( 塩ビ工業・環境協会)塩化ビニル製品の環境・安全問題に関する調査研究や正しい理解の普及、リサイクル推進のための技術開発を行う業界団体。森社長は会長就任後、業務の多忙を極める中でも積極的に協会の活動に参加し、塩ビ業界を取り巻く環境変化を的確に把握しながら、記者会見や情報発信を通じて業界の透明性向上と社会的信頼の獲得に努めた。これにより、塩ビ業界の環境対応力強化と持続可能な発展に大きく貢献した。

2012/7/19

信越(江蘇)光棒有限公司が光ファイバープリフォーム工場の操業を開始

信越江蘇光棒が光ファイバープリフォームの操業開始

  1. (概要)信越(江蘇)光棒有限公司は、当社が75%、中国のJiangsu Fasten Hongsheng Group Co., Ltd.とオランダのTKH Group N.V.がそれぞれ12.5%を出資する合弁会社として、2012年に中国江蘇省江陰市に設立された。当社としては海外初のプリフォーム生産拠点であり、この日、光ファイバー用プリフォーム工場の操業を正式に開始し、中国市場の急速な光ファイバー需要拡大に対応するための重要な一歩となった。 工場は光ファイバー換算で約800万キロメートルに相当するプリフォーム生産が可能であり、中国国内の光通信産業におけるプリフォームの輸入依存度を大幅に低減させることが期待された。操業開始後は段階的に生産能力を引き上げ、フル稼働に向けて順調に進展した。

2012/10/1

シンエツ シリコーンズ ヨーロッパ社がフランスのリヨンに化粧品ラボを開設

シンエツシリコーンズヨーロッパ化粧品ラボ

  1. (概要)当社100%子会社のシンエツ シリコーンズ ヨーロッパ(SESE)がフランスのリヨンに開設した「Cosmetic Application Lab(化粧品ラボ)」は、化粧品用シリコーンの製品開発およびシリコーンを用いた化粧品の処方開発を目的としたもので、現地での技術支援や顧客対応を強化することで、シリコーン製品の市場拡大と顧客満足度向上を目指し、現地ユーザーに密着した活動を展開した。同年10月31日に開所式が開催され、当社より小野専務、シリコーン事業本部の気谷営業第一部長、稲場CAL室長らが出席した。式典は和やかな雰囲気で進行し、参加者は化粧品用シリコーンの販売拡大とカスタマーサービス強化の推進力として、ラボの機能を最大限に活用することを確認し、事業のさらなる発展を祈念した。

2012/11/1

信越(香港)有限公司を設立

  1. (概要)中国および香港市場での事業拡大を本格的に進めるため、当社は100%子会社「 信越(香港)有限公司」を香港に設立した。主に当社グループ製品の仕入れと販売を担当することを目的とし、当初はシリコーン製品を中心に販売活動を展開したが、将来的には当社グループの他の製品も取り扱い、中国をはじめとするアジア市場全体での販売拡大を目指した。これにより、地域の顧客ニーズに応える体制を強化し、事業基盤の拡充を図った。当社のグローバル戦略の一環として位置づけられ、香港を拠点にアジア市場での販売ネットワークを強化する重要なステップとした。設立後は、現地の市場環境に適応しながら、顧客第一主義に基づくサービス提供に注力した。

2012/11/12

三菱化学、旭硝子、ADEKA、カネカと鹿島電解、鹿島塩ビモノマーの再編で正式合意

  1. (概要)当社は、三菱化学、旭硝子、ADEKA、カネカ各社との共同出資会社である鹿島電解および鹿島塩ビモノマーの再編に関して正式合意に達した。これにより、旭硝子、ADEKA、カネカの3社が両社への出資を引き揚げ、信越化学工業と三菱化学の2社体制へと移行することとなった。
     この再編後の鹿島電解の出資比率は当社79%、三菱化学21%となり、鹿島塩ビモノマーの出資比率は当社70.6%、三菱化学29.4%となって、両社の運営は当社が主導する形となった。この再編は、鹿島コンビナート地区における電解・塩ビ事業の効率化と全体最適化を目指したもので、関係各社は事業再編後も安全面を重視しつつ、相互のコミュニケーションを密にして業務を遂行することを確認した。再編により、港湾設備を含む事業基盤の強化も図られ、地域の産業競争力向上に寄与した。

2012/12

2012年のヒューストン港での出荷量でシンテックが最大となる

2012年のヒューストン港での出荷量でシンテックが最大に

  1. (概要)当社100%子会社であるシンテック社(米国)は、2012年テキサス州ヒューストン港におけるコンテナ貨物の出荷企業の中で最大の出荷量を記録した。ヒューストン港は、ヒューストン・シップチャネルとガルベストン湾からなる全長40kmを超える大規模港湾であり、アメリカ国内で外国貨物取扱量が第1位の規模を誇っている。シンテック社は主に塩ビ樹脂やカ性ソーダなどの化学製品を同港から世界中の顧客に向けて出荷しており、2012年の年間を通じて最大の出荷量を達成したことで、同港の物流における重要な存在であることを改めて示した。
    (背景)シンテック社は、2012年に世界中の顧客への販売を大幅に伸ばし、過去最高益を達成。ヒューストン港からの出荷量が全米で最大となったことは、同社の積極的な販売戦略と投資の成果であり、米国の貿易収支に多大な貢献を果たした。さらに、シンテック社は米国内での大規模な投資を継続し、安定した雇用を創出し、地域社会の発展にも寄与した。これらを通じて、シンテック社は米国経済における重要な化学製品の輸出企業であることを改めて示すこととなった。
    (ヒューストン港)1914年に開港され、石油精製や石油化学産業の発展とともに繁栄してきた。年間2億トン以上の輸出入を扱い、米国最大の外国貨物取扱港として知られている。
     シンテック社は塩ビ製品の輸出用設備にも投資を行い、生産能力の拡大を図ってきた。2012年にヒューストン港からの出荷量が全米で最大となったことは、同社が米国内外の需要変動に対応しつつ、フル生産・フル販売体制を維持し、世界一の塩ビメーカーとして成長を遂げたことを示すものであった。

2013/2/26

高輝度LED用に高屈折率のLED封止材と実装基板を開発

  1. (概要)当社は、高輝度LEDに使用される高信頼性の封止材「LimpidSi LPS-3600シリーズ」を開発した。これはフェニルシリコーンの特長である高屈折率と低ガス透過性、さらにジメチルシリコーンの優れた耐熱性・耐光性を兼ね備えており、屈折率は1.55と業界最高水準(当時)のもの。これにより、従来品と比較してLEDの輝度を約3%向上させることに成功した。
     同時に、当社は、高耐熱かつ高耐光性を持つシリコーン実装基板「LED Tiger SGシリーズ」を開発し、照明用やバックライト基板用の高輝度LED向けにサンプル出荷を開始した。この実装基板は高温環境下でも安定した性能を維持し、LEDの長寿命化と信頼性向上に寄与した。
    (意義)封止材の製造工程において従来主流であったディスペンサーによる封止方法から、より生産性の高いモールド成型による封止方法への移行を見据えたもので、LimpidSi LPS-3600シリーズはモールド成型に適した特性を有した。これにより、LED製造の効率化とコスト削減が期待された。

2013/3/29

直江津工場に次亜塩素酸ソーダの製造設備を新設

次亜塩素酸ソーダの出荷風景

  1. (概要)当社は直江津工場(新潟県)に次亜塩素酸ソーダの製造設備を新設し、同年4月から操業を開始した。新製造設備の年間生産能力は1万5千トンで、地域社会のニーズに応えて導入された。これにより、同工場は高品質な次亜塩素酸ソーダの安定供給を実現した。新設された製造設備では、不純物となる食塩の含有量を低減した次亜塩素酸ソーダを生産、公益社団法人日本水道協会の「水道用薬品の認証登録」を取得し、同協会が定める品質規格の特級グレードとして認証された。製品は、主に新潟県内や長野県内の上下水道局に供給し、地域の水道水の安全性向上に寄与した。

2013/5/17

アジア シリコーンズ モノマー社を完全子会社化

  1. (概要)当社は、タイのラヨーン県にある合弁会社「アジア・シリコーンズ・モノマー(ASM)」における米ゼネラル・エレクトリック(GE)保有株式を全量買い取り、完全子会社化した。取得価格は約150億円。これにより、当社はASMの経営権を単独で掌握し、事業運営の効率化を図った。完全子会社化後、当社はASMに隣接するシリコーンポリマー製造会社シンエツ シリコーンズ タイランド(SEST)と運営を一体化し、タイにおけるシリコーン事業の生産能力拡大と合理化を推進。これにより、アジア地域での事業拡大と競争力強化を目指した。

    (ASM)2001年に当社とGEが折半出資で設立したシリコーンモノマーの生産会社。GEは2006年にシリコーン事業部門を売却したものの、ASMの株式は保有し続けていた。今回の完全子会社化により、当社はタイにおいて上下流のシリコーン事業を一体的に運営できる体制を構築した。

2013/5/30

放射線遮蔽液状シリコーンゴム「ラディバリヤーシリーズ」を開発

ラディバリヤーシリーズ

  1. (概要)当社は、液状シリコーンゴムに放射線遮蔽物質を配合し、ガンマ線を減衰させる性能を持つ放射線遮蔽液状シリコーンゴム「ラディバリヤーシリーズ」を開発した。これは東日本大震災の福島第一原発事故を契機に、放射性物質の除染が難しい個所の問題解決を目指した製品であった。 「ラディバリヤーシリーズ」は、液状のため狭い隙間や複雑な形状にも塗布や充填が可能であり、耐熱性、耐寒性、耐候性、防水性に優れているため、長期間にわたり放射線遮蔽性能を維持できる特徴を有する。製品ラインナップにはシート状の「ラディバリヤーシート」、室温硬化タイプの「ラディバリヤー101」、高粘度で垂直面に適した「ラディバリヤー102」、加熱硬化タイプの「ラディバリヤー201-A/B」などが含まれた。

    (意義) 開発された「ラディバリヤーシリーズ」は、福島第一原発の除染作業や放射性物質保管施設、医療分野など幅広い用途で使用され、特に放射線防護ベストの軽量化と高い遮蔽性能の実現に貢献した。これにより、作業者の被ばく線量を大幅に低減し、放射線環境下での安全性向上に寄与した。

2013/6/24

当社と日本貨物鉄道、日本オイルターミナルの3社共同で日本物流団体連合会の物流環境保全活動賞を受賞

物流環境保全活動賞の表彰式

  1. (概要) 当社の群馬事業所では、原料であるメタノールを従来、川崎のタンクターミナルからトレーラーで輸送していたが、危険物を高速道路で運ぶことに対するリスクが懸念されていたため、輸送方法の見直しを進めてきた。その結果、日本貨物鉄道と日本オイルターミナルの協力を得て、2012年8月から鉄道貨物輸送へとモーダルシフトを実施。川崎貨物駅から倉賀野駅まで貨物列車でメタノールを運び、倉賀野駅からはタンクローリーで群馬事業所に配送する方式に切り替えた。この輸送方法の転換により、輸送の安全性の大幅向上とともに、二酸化炭素排出量を年間約500トン削減することに成功した。このモーダルシフトに向けて、メタノール貯蔵タンクの新設や専用タンクコンテナの開発も行い、鉄道輸送への円滑な移行を支えた。これらの取り組みが、環境負荷の低減と危険物輸送の安全確保を両立させた革新的な化成品輸送システムとして高く評価された。こうした評価を背景に、当社、日本貨物鉄道、日本オイルターミナルの3社は、2013年6月24日に開催された日本物流団体連合会の総会において「物流環境保全活動賞」を共同受賞した。受賞に際し、当社は関係各位への感謝を表明し、今回の実績は今後の事業展開において説得力のある成果であり、今後も環境に配慮した物流システムの推進に努める意向を示した。

2013/9

米ケミカルヘリテージ財団による金川千尋会長の口述史が完成、同財団のホームページで公開開始

米ケミカルヘリテージ財団による金川会長の口述史が完成

  1. (概要)米国のケミカルヘリテージ財団は、信越化学工業の金川千尋会長の口述史を完成させ、同財団の公式ホームページ上で公開を開始した。口述史は金川会長の経営者としての歩みや化学産業への貢献を詳細に記録しており、化学分野の重要な歴史的資料となった。口述史は、金川会長本人へのインタビューを中心に構成され、彼の経営哲学や信越化学工業のグローバル展開の軌跡、塩化ビニール樹脂事業の発展過程など、当社が世界トップクラスの塩ビメーカーへ成長した背景が語られている。
     ケミカルヘリテージ財団は、化学及び分子科学の歴史を保存し、広く一般に情報発信することを使命としており、公開された資料は研究者や業界関係者にとって貴重な情報源となり、化学産業の発展理解に寄与するものである。

2013/12/16

日本IR協議会のIR優良企業賞を受賞

日本IR協議会のIR優良企業賞

  1. (概要)日本IR協議会が主催する「IR優良企業賞2013」で、当社は審査対象企業276社の中からIR優良企業賞5社の1社に選ばれた。同賞はIR(インベスター・リレーションズ)の趣旨を深く理解し、積極的に取り組んでいる企業に贈られるもの。 当社は経営トップである金川会長がIR活動を重要な経営課題の一つと位置づけ、決算説明会やスモールミーティング、証券会社主催のカンファレンスに積極的に参加し、投資家からの質問に真摯に対応するなど、投資家との直接対話の機会を多く設け、透明性の高い情報開示を実現した点が高く評価された。また、当社は自社主催の工場見学会なども開催し、投資家の企業理解促進に努めており、これらの取り組みが、IR活動のレベル向上と市場関係者からの信頼獲得に寄与するものと評価された。

2014/1/22

放射線遮蔽液状シリコーンゴムシート「ラディバリヤーシート」を採用した放射線防護ベストを実用化

放射線防護ベスト

  1. 放射線遮蔽液状シリコーンゴムシート「ラディバリヤーシート」を採用した放射線防護ベストを実用化(2014年1月22日)

    (概要)当社は日本特装株式会社と共同で、業界で初めて放射線を遮蔽するシリコーンゴムシート「ラディバリヤーシート」を用いた放射線防護ベストを開発し、実用化した。「ラディバリヤーシート」は、特殊配合の液状シリコーンゴムを硬化させたもので、柔軟性を保ちながら優れた放射線遮蔽性能を実現。これを用いた放射線防護ベストは従来の約12kgから約9.5kgへと大幅な軽量化を達成し、耐熱性、耐寒性、耐候性、防水性にも優れている。また、鉛などの環境負荷物質を含まないため、焼却処分が可能で環境に配慮した設計となっている。これにより放射線作業従事者の負担軽減と環境負荷低減を実現した。

    (意義)この放射線防護ベストは、福島第一原子力発電所の除染作業や放射性物質中間貯蔵施設などの放射線作業現場での使用に最適化されたもの。軽量化により作業者の負担を軽減し、長時間の作業でも疲労を抑制した。さらに、環境負荷の低減と高い遮蔽性能により、被災地の復興支援や医療分野など幅広い用途での需要が見込まれた。

2014/3/15

シンテック社の社史「THE SHINTECH STORY」が完成

  1. (概要)当社100%子会社のシンテック社(米国)が編纂した社史「THE SHINTECH STORY」の日本語版が完成した。これはシンテック社の設立からの歩みや発展の軌跡を詳細に記録し、同社の歴史的な出来事や経営の変遷を体系的にまとめたものである。完成した社史は社内外に向けてシンテック社の企業価値や成長の背景を伝える重要な資料となった。
    社史の編纂は、シンテック社が2012年度に過去最高益を達成し、2013年度も増益を続けていた時期に重なっており、シンテック社が当社グループの連結業績に大きく貢献してきたことを裏付ける歴史的資料となった。社史の完成にあたり、金川会長は1970年代の思い出やシンテックの発展に関するエピソードを寄せ、創業期からの苦労や挑戦、そして成功の軌跡を生き生きと伝えた。金川会長のメッセージは、シンテックの歴史を振り返るとともに、今後のさらなる発展への期待を示すものである。この社史の発刊は、同社の経営陣や社員にとっても誇りとなった。

2014/4/15

シンテック社、ルイジアナ州にエチレン工場の建設許可を申請

  1. #シンテック社(米国)、ルイジアナ州にエチレン工場の建設許可を申請(2014年4月15日)

    (概要)当社100%子会社シンテック社(米国)は、塩化ビニル樹脂(塩ビ)の主原料の一つであるエチレンを生産する工場の建設許可を、ルイジアナ州の環境庁に申請した。申請された工場の生産能力は年産50万トンであり、シンテック社が既に所有している工業用地に新工場を建設する計画であった。同社はこれまで塩素の自社生産を行っており、エチレンの自社生産によって、塩ビの需要増加に対応するために原料からの一貫生産体制を強化し、塩ビの安定供給を目指した。シンテック社は建設許可の取得手続きと並行して、投資額や採算性、建設時期などの検討を進め、最終決定を行う方針であった。

    (意義) 米国でのエチレン生産は日本の化学会社としては初の試みであり、シェールガスの豊富な資源を活用して競争力のある化学素材の供給体制を構築することを目的とした。投資額は約14億ドルを見込み、手元資金で賄う計画であった。これによりシンテック社は塩ビの需要拡大に対応し、世界市場での競争力を高めることを目指した。

2014/4/21

シンエツ マグネティック マテリアル ベトナム社にレア・アースマグネットの製造工場の新設を決定

  1. (概要)当社は、ベトナム社会主義共和国のハイフォン市に所在する100%子会社シンエツ・マグネティック・マテリアルズ・ベトナム社(SMMV社)にレア・アースマグネットの製造工場を新設することを正式に発表した。新工場は年産2,000トン規模の生産能力を持ち、総設備投資額は約120億円を見込んだ。 新設工場の目的は、レア・アースマグネットの生産拠点を複数化して顧客への安定供給を確保することと、自動車用途を中心に拡大が見込まれる需要に着実に対応することであった。これまで当社グループで焼結工程を保有していたのは福井県の武生工場のみであったが、新工場の設立により海外での焼結工程の生産体制も強化された。
     新工場の建設は2期に分けて行われ、2014年10月に着工。第1期として2015年9月に年産1,000トンの生産能力を持つ工場を完成させ、第2期として2016年9月に同じく年産1,000トンの工場を完成させた。これにより、SMMV社の生産能力は倍増し、需要の増加に対応する体制を整えた。

2014/4/24

金川千尋会長が来日した米オバマ大統領と面会

  1. (概要) 2014年4月24日、国賓として来日したアメリカ合衆国のオバマ大統領は、この日当社の金川会長をはじめとする日本を代表する経営者9名と面会した。アメリカの現職の大統領が、極めて多忙な来日の日程の中で日本の財界人と面会することは異例で、米国における日本企業の事業に対する期待の高さが窺え、日米の経済関係の重要性を象徴する出来事であった。面会の当日、両者は固い握手を交わし、オバマ大統領は日本の財界を代表する金川会長をはじめとした経営者たちと直接会談を行った。当社グループでは、米国子会社のシンテック社が2012年と2013年にヒューストン港におけるコンテナ貨物の出荷企業の中で最大の出荷量を記録するなど、米国の貿易収支にとっても重要な役割を果たしており、これらの実績を背景に、この日の面会が実現した。

2014/5/20

韓国信越シリコーン社でテックセンターが完成

  1. (概要)当社100%子会社である韓国信越シリコーン株式会社(HSS)は、大所工場内に建設を進めていたテックセンターの完成を記念して竣工式を開催した。同センターは、当社シリコーン電子材料技術研究所の指導を受けて設立されたもので、テクニカルサービスと研究開発の強化を目的としていた。これにより、韓国国内のハイテクメーカー向けに提供するシリコーン製品の品質向上と新規製品開発の推進が期待された。式典には販売代理店や工事担当者など多くの関係者が招かれ、信越化学工業の上野シリコーン事業本部長やHSSの竹田社長らが出席。完成までの経過報告や建設に携わった関係者の表彰が行われ、今後のさらなる発展に向けてテクニカルサービスの強化が図られることが確認された。このテックセンターの完成は、韓国信越シリコーンの研究開発体制の充実と海外市場への積極的な展開に寄与した。

2014/5/28

シンテック社が米商務省から「大統領“E”賞」を受賞

大統領E賞の表彰状

  1. (概要)「大統領“E”賞」は、米国における輸出の拡大に多大な貢献をした企業や団体に贈られるものであり、当社100%子会社であるシンテック社(米国)の継続的な輸出活動がアメリカ経済と雇用を支えていることが高く評価されて受賞するに至った。特に、シンテック社は2012年および2013年にテキサス州ヒューストン港で最大のコンテナ貨物出荷量を記録するなど、輸出拡大において顕著な実績を示していた。この受賞後もシンテック社は、さらに輸出拡大に注力し、米国およびグローバル市場での競争力を一層高めることとなった。また、受賞を契機に、地域社会との連携も深め、持続可能な成長を目指す取り組みを強化した。
    授賞式はワシントンD.C.で開催され、シンテック社はペニー・プリツカー商務長官(当時)から直接「大統領“E”賞」を授与された。受賞に際して、米国政府関係者からも祝辞が寄せられ、シンテック社の輸出拡大による地域経済および全米経済への貢献が称賛された。2014年が操業40周年にあたるシンテック社にとって、この受賞は大きな節目となった。